松岡修造さんの「C.C.レモンマーチ2016」はマーケティングとして非常によくできた広告ということ

スポンサーリンク

こんにちは、今日は2016年7月6日に公開されましたCCレモンの「C.C.レモンマーチ2016」の動画広告についてです。

まず動画を見たことのない人はこちら↓をどうぞ

はい、どうでしたか?

単純に松岡さんの情熱と笑顔にこちらまでニヤリとしてしまう内容でしたね。

でもそれだけではなくて、この動画「Youtube広告」に非常に最適化されているんです。
今日はこのCCレモンマーチ2016のすごいところを、真面目に分析したいと思います。

youtube広告の特徴

まず、youtubeの広告の特徴は、見たい動画が始まる前に強制的に広告が始まり
「5秒後にスキップが可能になる」というところにあります。

テレビCMの場合は、そもそもテレビ視聴者の属性が「受動的」(情報に対して受け身、なんかおもしろいのないかなーという状態)なので、見ている番組とは関係のない情報を見るのがそんなに苦にならないのですが
youtube始め、インターネットの視聴者は非常に「能動的」(自分が得たい情報はすで決まっていて、それ以外は求めていない状態)なので、

youtube視聴者の心理としては「早く目的の動画を見たいのに、関係ないものを見せるな、5秒ですぐスキップしてやる」という状態なんです。端的に言えばyoutubeの広告はTVのCMに比べて「見る前から非常に嫌われている」ということが言えるのです。

しかし、この松岡修造さんの監督したC.C.レモンマーチ2016は非常によくできていて
この嫌われている状態からの「お!意外とおもしろそうじゃん!」と思わせる挽回のセオリーがぎゅっと詰まっているのです。

〜0:05がうまいCCレモン

まず、大事なこととして、5秒でスキップできてしまうyoutube広告の最大の山場は
「5秒以内になんとか興味をもってもらって、広告をスキップせずに全部見てもらう」ところにあります。

そしてこのCCレモンの広告は、その部分が非常にうまくできているんです。

まずは改めてCCレモンマーチの5秒までを振り返ってみましょう。

第一印象で興味を惹く

ccレモン

シンプルながらインパクトは充分

はい、まずは注目すべきは開始直後の0.3秒です。
シンプルな構図ですがCMらしさは一切なく、
かつ「短編映画でも始まるのか?」と言う興味付けと人気の「松岡修造」の掛け算で視聴者の広告への興味を一気に高めます。
視聴者も、少なくとも最初に述べたような「早く目的の動画を見たいのに、関係ないものを見せるな、5秒ですぐスキップしてやる」という気持ちではないはずです。

このように、開始の第一印象(0.3秒)で視聴者に「お!この広告なら5秒は見てもいいかな」と印象付けることは、youtube広告において非常に重要なことと言えるでしょう。

5秒の壁を絶妙な演出で乗り越える

しかし、いかに第一印象がよく5秒は見てもらっても、
その中で飽きられてしまっては視聴者はスキップボタンを押すことでしょう。

でも大丈夫、CCレモンマーチの「5秒の壁を乗り越える」ためのうまいところはこれだけではありません。
スキップボタンがちょうど出現する0:05の瞬間を見てみると・・・・

cc

お?誰か入ってきたぞ?

ちょうど部屋の扉が開く瞬間なんです。
これは気になる・・笑

間違いなくいつもの松岡修造が出てくるだけのはずなんですが、
さすがにこの状態でスキップはできません。気になってスキップボタンを押すことをためらってしまいます。

cc2

でもやっぱり修造

うまいですねー、最初の「主演・監督松岡修造」&「視聴者を5秒以降まで引っ張る演出」に

視聴者は5秒で出てくるスキップボタンを気にしなくなり。
もともと見に来た動画のことも忘れて
ただこれから始まる修造の茶番劇にだけ集中してしまっています。

完全に修造の思うつぼですね。

そのあとの展開も非常にうまくできている。

この後の展開ですが、動画を最後まで見た方はわかるでしょうが、
部屋に来る様々な悩みを抱えた人々に対し、松岡修造が本気(?)で励まして元気にしていく、というものになっています。
修造パターンではよくある展開ですが、実はこれもマーケティングの上で非常にうまくできているんです。
その理由を見ていきましょう

今回の登場人物

相談に来る人々は以下の4人です。(動画の登場順)

①クラスに馴染めない中学生

cc3

クラスで馴染めない・・・

②仕事でミスしちゃった新人OL

cc6

レディにも対しても紳士(?)な修造

③実は根の優しいヤンキー

cc7

この後一番笑顔で踊るヤンキー

④奥さんの小言に苦悩するお父さん

cc8

肩身の狭いお父さんの味方、修造

さぁ、気がつきましたか?
なんちゃってヤンキーを除いてですが、全て「動画が進むにつれ、登場人物の年齢が上がっている」のです。

子供は大人の悩みに共感できないが、大人は子供の悩みに共感できる。

例えばですが、このcmの視聴者が10代、20代、30代の3人だった場合、
一番初めに④の「奥さんの小言に悩むお父さん」が登場した場合、
その時点で10才、20代の視聴者は広告をスキップするでしょう。だって、体験したことないことは共感できないから。

そしたら広告の視聴者はその時点で30代以上の視聴者しか残らなくなってしまいます。

しかし、これが中学生の「なかなかクラスに馴染めない」であることで
10才の視聴者は「あーあるある」と思い、20代30代の視聴者は「私もそうだったなぁ」と全員が共感し、さらに続きを見てしまいます。(しかし中学生相手に「熟成しよう」は爆笑しました)

次の新人OLの悩みも一緒ですね。
人間は過去に経験したことにしか共感できない、という特性を活かして
なるべく視聴者の数を落とさずに動画をより長く見てもらうことに成功しています。

最後の演出も憎い

この広告の最後の特徴として、広告が「終わったと見せかけて終わらない」ところにあります。
でもこれって普通の広告では絶対やってはいけないことでして、伝えたいことが残っているのに、広告が終わったーと思って視聴者に画面を閉じられたら最悪なので、普通ならば最後まで終わりを感じさせないようにするものです。

しかし、ここにYoutube広告の特徴を生かした技があります。
早速広告が終わりかな?と思わせた瞬間の画面を見てみましょう。

スクリーンショット 2016-07-16 20.07.51

まだ動画時間残ってるよーーーー!!!

そう、もうお分かりの通り、視聴者は終わりかな?と思いつつも、ある事柄に目がいってしまいます。
それは「動画の残り時間」あれ?おかしいな、まだ1分も残っている。
これを視聴者が気がつかないわけがありません。

もしかしてフェイントで続きがあるんじゃないの?とわざと思わせておき、案の定白々しく「まだ終わってないよ」と続ける。
まさに視聴者としては“想定通り”騙される、という非常に摩訶不思議な状態に立たされるわけです。

こうなればもう視聴者は「自ら望んでこの広告を見ている」状態であり、脳はこの広告が「必要な情報」であると認知してしまっています。私たちの脳はもう、この広告のことしか考えられなくなっているのだ。

そして最後は・・・・

さあ、準備は整った。長い長い伏線を張り、終わったと見せかけたことで、ついに視聴者を「自ら望んで広告を見る」状態に仕立て上げたんだ。修造、お疲れ様。
君の役目はもう終わりだ、いくら君に監督をやらせたからといって、サントリーは君を餌にCCレモンを売りたいだけなんだ。
それくらい君にもわかっているだろう。
今こそ、CCレモンの良さを伝えるんだ!レモン○百個分のビタミンCの多さでもいい、夏の暑さを吹き飛ばすような爽やかなイメージでもいい。視聴者に宣伝を!!!!完璧なマーケティングを成功させろ!!!

 

 

 

 

 

スクリーンショット 2016-07-16 20.04.39

想定通り修造

おい!!!!

出てくるなよ!!!!

ここまで最高だったじゃねーか!

むしろCCレモンの良さ全然伝わってねーよ!!!

でもそこがいい

スクリーンショット 2016-07-16 20.06.34

結局、この動画はCCレモンマーチという名が付いているものの、単に修造の応援ソングでした(知ってた。)
元気を出すのに、ビタミンとかおいしいジュースとか爽快感とか一切関係ない、修造こそ元気の源なんだ。
サントリーさんも思い切ったことをする。
ただ、私はこれはこれで大成功だと思う。最後はとにかく「CCレモン♪」というリズムと共に修造とこの動画のメイキング映像が流れるのだが、「バカ真面目、でも他人に無関心な世の中で、演技なしで誰かのためにとことん熱くなれる修造の良さ」というのがうまく表現できていて、視聴者の心を非常によく掴んでいると思います。(ただ何度も言うが修造が商品じゃない)

だって動画を見たあなたも、修造しか見ていないものの「CCレモン♪」と口ずさんだでしょう?それが答えです。

ブランディングで芸能人を使うということ

私の師匠であるブランディングの先生がおっしゃっていました。
「広告で芸能人を使うと、簡単にイメージづけができる」
確かに、商品の女の子らしさを伝えたければ、動画や音楽で伝えるよりも、益若つばささんに持たせて写真を取れば一発だし
非常に簡単にイメージ作りができますよね。

もちろん、そこにはその芸能人が何かイメージの壊れるようなことをした場合、企業は大きく損害を被るというリスクを負います。
楽をした分、何かあったらつけが大きいというやつですね。
最近で言えばベッキーさんがいい例です。「多額の賠償金が」とか言われています。
(企業もそうしたスキャンダルのリスクをわかって楽したわけですから、賠償というのはおかしいと思いますが、そういう契約だったのでしょうか)

しかし、松岡修造というのはうまい起用ですよね。
キャラが濃く、メッセージ性が強い人物でありながら
女の子であれば劣化はしますが、修造は年の経過でキャラが変わることはないでしょうし
スキャンダル(例;修造が不良行為!)なんてのも、まあないでしょう。

なんのcmだったかわかりにくくなることを除けば、意外のcm王になれる逸材なのかもしれません。

結論

思いの外長くなってしまったので、最後にまとめると

C.C.レモンマーチ2016は
・開始の5秒が絶妙にうまい
・構成が視聴者を飽きさせなくてうまい
・動画の残り時間というyoutubeの特性をうまく生かしている。

と言えるでしょう。
もちろん、これらはすべて松岡修造さんの作戦かというとそうではないかと思いますが、
いずれにせよ非常にうまいと思った広告だったので分析してみました。
こんな記事を書いてしまった私も、読んでしまったあなたも
もう、普通のレモンサイダーかCCレモンを買うかを悩んだら、どちらを買うかは明白ですよね。
広告って、面白い。

CCレモン♪

公式サイトと歌詞はこちら→http://www.suntory.co.jp/softdrink/cclemon/song/

メイキングムービーも面白いです


スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です