「Excelが得意」そういう人ほど陥りやすい、会社に損失を生むスプレッドシートの特徴

スポンサーリンク

「神Excel」そんな言葉が流行ったように、運用に負担のかかるスプレッドシートの是非を問う議論は後を絶ちません。

しかし、この問題は情報処理能力の低さだけが問題ではないのです。

「あんなExcel方眼紙、時代遅れだ」と言ってるような一見スプレッドシート作成が得意そうな人でさえ、大きなコストのかかるファイルを作成してしまうことは、往々にしてあるのです。

そこで、今日はあまり取り上げられない、「Excelが得意」そういう人ほど陥りやすい、会社に損失を生むスプレッドシートの特徴について、お話します。

PAK85_yogoretakeyborde20140531_TP_V

入力、更新に負担がかかるファイルを作ってしまう

会社に損失を生むスプレッドシートの特徴として、まず一番に上げられるのは、やたらと運用コストのかかる設計であるということです。

これらのシートは、一見複雑な計算を自動化してくれるので、非常に便利に見えるのですが、「見たい」データをベースにシートを作成してしまい、入力者の負担や、月次での更新のことを考えて作成されていなかったりするので、意外なコストがかかっています。

事例1 営業日計算は手動

定休日がある会社の、売上日次推移を記録するとしましょう。

売上の計算式も立派に組んで、さあ運用というときに、定休日は数値を入力しないことに気が付きました。

その際、ついついやってしまいがちなのは、「6/1」からオートフィルで「6/30」までコピーしたものを、

カレンダーとにらめっこしながら、定休日の日付だけ削除してく方法です。

でもこれ、毎月やるんですか?ちょっとダサいですよね。

列ごと削除すると、別の行の数式に影響を与えてしまったりしますし、時間(=コスト)の無駄です。

その場合は、=if(weekday(A1)=6,A1+3,A1+1)といった数式を活用しましょう。

上記の数式は、土日が定休日の会社で、1行目に日付が入っているファイルを想定したものですが、

「もしA1の日付が金曜なら、月曜日。それ以外なら一つ曜日を進めた日付をB1に入力する」というものになります。

事例2 条件付き書式を活用しない

数値管理において、書式は重要です。

先月より増加したら太文字に、減少していたら赤文字にするなど、よく見かけますね。

しかし、この際に絶対にやってはいけないことは、条件付き書式を設定しないことです。

管理者がわかりやすく数値を見たいがために、入力担当の従業員に手動で書式設定をさせるなんて、人件費の無駄遣い以外何物でもありません。

セルの色付けもそうです。例として、A列の数値が1000以上の行だけを色付けしたい場合は、一つ一つCtrlキーを押しながら行を選択して色を付ける運用ではミスが発生します。

条件付き書式の条件を数式にして「=$A1>=1000」など、参照方法を工夫して、自動で行全体を色づけできるようにしましょう。

事例3 イレギュラーに対応できない

また、更新のコストというところで散見されるのが、イレギュラー(条件変化)の想定がされていないファイルです。

たとえば、人ベースの営業成績ファイルにて、メンバー追加、離脱の想定がされておらず、人事異動の度に大工事の必要だった、なんてよくある話です。

具体例でいえば、営業成績という観点で「一人当たり○○」というのを出す際、5人のメンバーであれば、数式を「=○○/5」などしてしまうことです。

これでは、人数が変わったときに、すべての数式を変更する必要があるので、非常に大変です。

別のセル(たとえばT1)に「営業人数」のセルを用意して「=○○/T1」とすれば、このような問題はすぐに解決することが可能です。

作成者の少しの気遣いが足りないだけで、末端従業員の手作業が大きく増加し、余計な更新コストをかける原因となります。

 

データの蓄積がされない

さて、ここまでは入力という表面的な問題について取り上げましたが、もう一つ「会社に損失を生むスプレッドシート」には大きな特徴が存在します。

それは、「データの蓄積がされない」という特徴です。

わかりやすく具体例で話をしますと、ここに「6月の数値」というシートがあるとします。

そして7月になった際、コピーを作成し「7月の数値」というシートを作成したとしましょう。

これを1年=12ヵ月繰り返したとします。・・・・・どのように月次比較をしますか??

データの集計しやすい設計をする

上記のような問題は、後先を考えず作成したスプレッドシートにおいて、頻繁に発生します。

そしてよくある対処法は、「各月の重要な数値を、1枚のシートにコピー&ペースト」です。

しかし、各月で行き当たりばったりにレイアウトや数値の計算式を変動させてしまっていて、苦労する。

というのは誰でも通る道なのかもしれませんね。

このような問題は、初めの設計時に工夫をすれば大きく改善することが可能です。

最も簡単な方法は、運用開始前の段階で1枚データベースとしてのシートを作成しておき、そこに各月の重要なデータを格納していくことです。

従業員が入力するシートとは違い、このデータベースのシートは見栄えを気にする必要はありません。

縦軸に重要項目、横軸に月日などにすることで、後々にグラフやVLOOKUP 関数で参照やすいようにだけ気を付けます。

 目的を明確にし、慎重に作成する

ここまで、会社に損失を生むスプレッドシートの特徴として、いくつか例を挙げて説明しました。

ただ、結局私が言いたかったことは、無計画に作成したスプレッドシートは思っている以上にコストがかかるということです。

もちろん、Excelなどのツールがあれば無料でシートを作成することはできます。

しかし、1つのシート入力に1日0.5時間×20日かかっていれば、時給1000円であっても月1万円、年間12万円の人件費が発生します。

1つのシートで、です。

ですので、本当に必要なデータなら、有料のツールを使ったほうが生涯コストは安い場合も多々あります。

「なぜ、このスプレッドシートを作る必要があるのか」

その目的を明確にし、慎重に設計、作成することが、非常に重要でしょう。

まとめ

有料ツールの導入は、渋りがちです。しかし同時に、各部門で無意味なスプレッドシートを量産していないか、管理者は注意が必要です。

一見節約に見えるその行為は、あなたの会社の貴重な資源を奪っている可能性が大いにあるのです。

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です